#おっさんずラブ を見てから大津市にふるさと納税するまで


大津市からふるさと納税の返礼品で近江牛切り落としが届いた。この牛肉が届いたら牧くんのカレーのレシピを牛肉に代えて作ろうと決めていて、先日実行した。
おっさんずラブを見てから大津市にふるさと納税するまでは私の2018年のすべてだったといっても過言ではない。なんにでも枕詞に平成最後が付け足された1年に新たな沼(湖)に足を踏み入れたわけだ。
私について少し説明する。2008年からNONSTYLEのオタクをしており、中高生のころはお笑いを見て過ごしてきた。環境が変わり頻繁にお笑いライブに足を運べなくなった2013年、アニメ進撃の巨人をきっかけに声優神谷浩史のオタクになった。
それでは題名の通りおっさんずラブを見てから大津市にふるさと納税するまでについて書いていく。
Twitterのタイムライン上で話題になっており、興味本位で5月12日放映第4話から見始めた。切ない感情を持っているであろう瞬間にその人物の表情をじっくり映す、表情からセリフにはない感情が伝わってくる。なおかつラストのバックハグで心を掴まれ、すぐに毎週録画に設定(リアタイ前提で録画)。
そして5月26日放映第6話。
一つ一つの表情、瞳の揺れ、しぐさが語る牧凌太の感情に涙しながらも、これらを表現することができる林遣都という役者の演技に完全に虜になった。

「この人は他の作品だとどんなお芝居してるんだろう」この頃はわたしは本当にそれしか考えてなかった。
そこからは早かった。
火花、しゃぼん玉、ON、銀二貫、FINAL CUT等過去の作品を手当たり次第に見ながら、2018年に出演したコーヒーが冷めないうちに、ギャングースを見に映画館へ、24時間テレビもドラマのために久々に見たし、リーガルVも毎週楽しみに録画もして見ていた。
頭の先からつま先、箸の持ち方、食べ方、歩き方、走り方、泣き方、笑い方隅々までその役になりきるお芝居が本当に素晴らしく、ドラマでは描かれないその人のバックボーンを想像してしまう。目の据わり方、開け方の違いなのか役によって顔が違うとすら感じる。
なかでも火花の徳永太歩役は特に素晴らしい。
ネタ合わせをしつつ熱海の街中を歩くシーンから始まるこのドラマは若手芸人の10年間を描いている。1話のスパークスの出番前机に向かって1人ぶつぶつとネタを復唱する徳永の姿が印象的で、動きもなければ表情もきちんと見えないのに、姿勢や復唱の声、細かな仕草すべてがデビュー間もない若手芸人の静かな緊張を物語っていた。
ああ、小説で読んだ徳永がいると鳥肌がたった。
全編を通して徳永は言葉数が多いわけではないが、発言のテンションや表情からお笑いに対する静かな情熱、情熱があるからこその頑固さや不器用さが表現されていて、最後にはその10年間の結末に涙してしまう。
また、前述したように私は人生の半分くらいお笑い芸人、特に漫才師が好きで、漫才も死ぬほど見てきた。素人の慣れていない漫才がどれだけ寒いか知っている。
その考えを覆すほど林遣都の漫才の技術は素晴らしかった。スパークスの漫才は劇中何本か出てくるが、徐々に上手くなっていくのがわかるし、最後には吉本の劇場でやっても笑いが取れるレベルでうまかった。
このボケを入れると山下(好井さん)がどんなツッコミをしてくれるのか、期待して楽しんでいるようなやりとりが見られ、徳永が漫才を楽しんでいるのか、林遣都が楽しんでいるのか分からなくなる(こういったやりとりは最初には見られないため、これも計算なのか?)。
小説も読んでおり、火花という作品の持つテーマもとても好きなのだが、それを主演林遣都で見られたことも含めて一生忘れられない作品になった。

ここまで林遣都の演技の魅力について書いてきたが、それだけでは大津市に納税するには至らない。人となりを知らなければ推せないというわけだ。

人となりを知るためにまずスターダストウェブに入会した。過去の舞台挨拶などの動画も見られるし、月々500円以内ということで光の速さで入会した。
ほかにもインタビュー記事も拝見し、丁寧に言葉を選んで作品や役について語る姿が印象的で、本人の誠実さと真面目さ、周りの人への感謝をひしひしと感じた。
だが、調べていくうちに最初からそうだったわけではないことも知った。
中3の修学旅行中に渋谷駅でスカウトされ、デビュー作で日本アカデミー賞主演男優優秀賞受賞。いわゆるシンデレラボーイである。仕事をしながら滋賀の高校に通う毎日、電車に乗れば好奇の目に晒される。想像するだけでしんどい。その後も仕事をしていく中で同年代の俳優が活躍する中で自分と他人を比べたり、する時期が続いたことを今でもインタビューで述べている。
写真家の野村さんの言葉で考え方が変わったことやその後も人との出会いや言葉で少しずつ今わたしが見ている林遣都が作られたことを知った。
挫折を知って立ち直った経験があること、今も出会う人からの影響や言葉を受けて、役者として成長し続けていること、こういった部分から人となりも大好きになってしまった。
これからもこの俳優を見守りたい、彼が演じる役を通して知らない作品、世界に出会いたいと心底思った。

おっさんずラブが終わってからすぐには次の作品がなく、その間に大津市にふるさと納税をしたという人は少なくなかった。
近江牛も手に入り、遣都くんが生まれ育った大津市に納税できるなんて!と私も喜んですぐに申し込んだ。たぶん来年もすると思う。
遣都くんが年末年始に帰省するであろう大津市が良い環境を保てることを願うばかりである。


思えばストロベリーナイト単発版を見た時に当時19歳で北見役を演じる林遣都を見て、演技に驚いたことを覚えている。こうなることは決まってたのかもしれない。








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