熱帯樹 感想
全てのシーンで空気が張り詰めてて、息するのを忘れそうだった。集中してみていたせいかめちゃくちゃ疲れた…
1幕の最後が特に張り詰めてて、休憩中も落ち着けないくらいの余韻。
勇はそれぞれの登場人物の言動や感情に揺り動かされ、全て100%受け止めていて、その受け止めて感情が乱されるという表現が本当に凄まじく、これは演じるのめちゃくちゃ疲れるだろうなと思った。
それぞれの人間としていきすぎた思いが招いた悲劇。みんな愚かで人間臭い。
郁子という熱帯樹の根生えに乱され最後には養分を吸い取られた勇というように感じた。
セットは動く衝立式、上にライン上のライトがあってシーンによって付いたり消えたり(ライティング大小の演出はそれでおこなう)ライトが付いた衝立が真っ暗闇中動くとライトが熱帯樹が根を伸ばすように見えてとても不気味。
場面転換が沢山あって、なんなら映画やドラマの方が表現しやすいようにも感じるチャイメリカとは対照的な舞台だった。自分の考えに落とし込むというような内容ではないけれど、たった5人の役者の演技をめいいっぱい堪能できる濃密な3時間だった。
カテコの瞬間にやっと、あ…林遣都がいる…と思えた。相変わらず顔つき目つきがガラッと変わるし、どういう原理だよと。
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